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アーカイブ: 6月 2020

口腔機能低下症とは

こんにちは、皆様いかがお過ごしでしょうか?
新型コロナウィルスの世界的なパンデミックにより、自粛生活を余儀なくされているかと思います。
そんな中でも、食べるという行為は健康を維持する上でとても大切で、楽しみの一つでもあるかと思います。

お食事をおいしく、楽しく召し上がって頂くためにも、お口の健康は必要不可欠になってくるかと思います。

さて、少し前になりますが、2020/01/29にNHKの今日のおはよう日本の7時台のニュースで「口腔機能低下症」にて特集されました。

老年歯科学会の基準によると、口腔機能低下症とは、、、加齢だけでなく、疾患や障害など様々な要因に よって口腔の機能が複合的に低下している疾患、と定義されています。
では、具体的なお口の機能とはどのようなものかといいますと、、、

お口の機能は、以下の大きく5つに分類されます。

咀嚼(そしゃく):食べた物を「噛む」機能。
嚥下(えんげ):食べ物や飲み物、唾液などを「飲み込む」機能。
構音(こうおん):舌や唇を使って「言葉を作る」機能。
唾液(だえき):食事や口腔内の清潔のために「唾液を分泌する」機能。
感覚(かんかく):食事や発声のために、口腔内の状態を感じて理解する機能。

これらの機能が綿密に組み合わさって「食べる」「話す」という活動につながっています。
加齢などの影響で、どれかひとつの機能がうまく動かなくなると、徐々に他の機能にも影響していくため、注意する必要があります。
以下の図は「5つの機能」と、それぞれが衰えた時に影響する口腔機能の低下を示したものです。

歯科医院で口腔機能低下症かどうかを検査する方法としては、いくつか種類があります。
代表的な検査方法を数種類紹介したいと思います。

・口腔衛生状態不良の検査

舌苔付着度 TCI(Toung Coating Index):視診で舌の汚れの範囲を検査します。

・口腔乾燥の検査

サクソンテスト:乾燥したガーゼを2分間咬み、唾液をガーゼと ともに一塊に回収する。
重量を測定し、増加 重量を唾液量とするし、2g/2分以下の場合、口腔乾燥ありと判定

・咬合力低下の検査

感圧フィルムによる咬合力の測定:特殊なフィルムを咬んでいただき、そのフィルムを機械で読み取り、咬合力を測定するもの

・咀嚼機能低下計測

グルコセンサー:特殊なグミを一定時間咬んでもらい、咀嚼機能を測定する

この他にも、口唇や舌の運動の機能をはかる検査や、嚥下機能を評価する検査など多岐にわたります。
全ての検査を実施するわけではありませんが、その中の必要とされる検査を実施し、一定の評価基準に満たない場合は口腔機能不全症と診断します。

ここで、口腔機能低下症とあわせてオーラルフレイルという言葉があります。
オーラルフレイルは、わずかなむせや食べこぼし、滑舌の 低下といった口腔機能が低下した状態を示すもので、いわゆる(キャッチフレーズ)として使用されています。

オーラルフレイルはいくつかの段階を踏んで進行していきます。
まず、口腔機能への関心が低下して、むし歯や歯周病などになり、歯が抜けたり痛みが出てきます。
すると、口腔機能が低下して、会話や食事に不具合が出るようになり、食欲が低下したり、日常の活動範囲が狭くなったりします。
噛む力や舌の筋力が衰えれば、食べる量も低下して、低栄養の状態になりますし、会話が減れば社会的に孤立していきます。
さらに機能が低下すると、咀嚼や嚥下に障害が起こり、要介護の状態になってしまうこともあるのです。

次のような自覚症状があるときには、要注意です。

1.奥歯でしっかりと噛めない
2.噛むと痛んだり不快感がある
3.食べこぼしがある
4.むせやすい
5.口が乾燥しやすい
6.滑舌が悪くなっている

1つでも当てはまったら、歯科を受診して、口腔ケアや口腔リハビリで改善しましょう。

歯科医師 福島 歩

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